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友禅浮世絵屏風「匠」
友禅きものカーテンの製作過程をご紹介 (抜粋)
デザインの試作から数えて70工程以上もの人手を要して、友禅きものカーテンは仕上がります。
気の遠くなる程の職人の根気と気配りから優美な色彩の華が開きます。
日本画を学んだ図案家が、
作品のテーマを基にデザインを起こします。
焼き墨であたりをし、修正しながら
最終的に筆で描きあげます。
コンピューターに出来上がった
図案を取り込み、地色、柄すべてに
色を入れ仕上がりをどのようにするか検討します。
線描きされた図案を、青花
(紫露草の花の汁、水につけると消えて便利)
で生地に写し取っていきます。
青花で描かれた模様をゴム糊で
染まらないように書きます。
これを糸目と言います。
ゴム糊を和紙で出来た筒に、
円錐形の口金を付け絞り出していきます。
ゴムで描かれたところは柄の輪郭になり、
出来上がった時には生地白が出てきます。
ゴム糊ですので揮発系の液体で
蒸しが終われば洗います。
地色を染める前に、柄の部分を
染まらないように(防染と言います)
米糊を置きます。
地色を染めて蒸しをかけた後、
きれいな水で洗います。
米糊の部分だけが洗い流され、
防染下部分が生地白で現れます。
大豆とふのりを混ぜ合わせた液を、
全体にまんべんなく施したあと
(タンパク質によって染料を固着させるため)
地染をお大きな刷毛で染めていきます。
刷毛を止めるとムラが出来るため、
一気に染め上げます。
暈しをするところは水をまきながら
手早く刷毛を動かします。
CGで作成された完成図に基づき、
色を挿していきます。
プリントされたものは実際とは
異なりますので、染料を合わす時に
注意が必要です。
全体の色のバランスを考えながら挿していきます。
引き染の後、蒸し水洗された生地は
柄部分だけが白く出てきます。
その部分に柄色を手で挿していくので
「手挿し」と言います。
暈しをするときは刷毛で染めます。
金加工の一工程で、金の箔を
置いているところです。マスキング
をして箔を張る部分だけ露出し
必要でない部分につかないように仕上げます。
染上った作品の糸目の部分に、
デザイン的に必要な部分を筒で
金の混ざった糊で描いていきます。
胡粉を塗った部分やポイントになる部分を
バランスを考えながら施します。
仕付(しつけ)は着物の縫製士が手作業で行い、
工業用ミシンで縫上げていきます。
絹生地の特色でもある絵柄の伸び縮みを
修正しながら仕上げていきます。
防炎・遮光性能を持つ裏地(化繊)を
友禅きものカーテンに縫付け、表裏一体の作品に
仕上げます。昇降装置(シェード)用のリングや
芯地や引き紐を取付け、昇降装置を取付けて完成です。
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